日本消化器病学会四国支部 支部長就任挨拶
この度、支部長に就任しました徳島大学消化器・移植外科の島田です。
四国支部は、初代支部長の西岡幹夫先生以降、大西三朗先生、恩地森一先生、小林展章先生、渡邊精四郎先生、西原利治先生、正木勉先生、日浅陽一先生と著名な歴代支部長の後任として、2023年4月より支部長を拝命いたしました。これまでの四国支部の歴史の中で外科医が支部長に就任しますのは今回が初めてとなります。
本支部の目的は、「四国地区における消化器病学の進歩、発展を図り、人類の福祉に貢献することを目的とする」と定められており、学術集会の開催、機関誌の刊行、専門医の育成とその継続的な教育、研究助成、一般市民の啓発を目的とした集会など、多岐にわたる事業を展開しています。
四国支部には徳島、香川、愛媛、高知の4県で1,300名を超える会員が所属しております。四国四県の横の連携を密にして、消化器病学を志す医師のリクルートをはじめ、専門医・指導体制の整備、指導医および指導施設の充実、支部例会・教育講演会の活発化ならびに市民公開講座による一般市民への啓発活動などを前支部長である愛媛大学消化器・内分泌・代謝内科学の日浅陽一先生から引き継ぎ、さらに発展させていきたいと考えています。
私の考えるこれからの四国支部のキーワードは、”Diversity&Inclusion”です。支部の中ではマイナーな立場である女性(20.3%)あるいは外科医(18.3%)が、消化器病の臨床・研究・教育のそれぞれの分野で活躍し、消化器病学の発展と社会に貢献できる様に、多様なキャリア支援を行なうことが大切と考えています。日本消化器病学会において女性会員は少しずつではありますが、増加している一方で、女性の支部評議員は依然少数であり、女性会員の要望が支部や本部に反映しにくい構造になっていると思われます。今後はこのような状況を打開すべく、消化器病を専門とする女性あるいは外科医が多様性を持ち、活躍できるような環境整備や仕組み造りを進めていきたいと考えています。
2023年5月より新型コロナウィルス感染症が5類に移行し、今後支部としても新たな転換期を迎えることが予想され、”New Normal時代”の対応が求められると思われます。今後の学会の在り方として、基本的に対面を原則としますが、現地参加できない方のため一部Webも残すような取り組みもしていきたいと考えています。
支部会員の皆様、本学会の活動にご期待を寄せていただいている皆様におかれましては、さらなるご理解、ご協力、ご支援を賜りますよう、何卒宜しくお願い申し上げます。
令和5年4月
日本消化器病学会 四国支部
支部長 島田光生